エルダーフラワーの育て方｜エルダーフラワーの効果効能

エルダーフラワーはヨーロッパ地方を中心に自生しているセイヨウニワトコと呼ばれる落葉低樹です。樹の高さは最大で10m前後で小さくて可愛らしい赤紫色の実は食用として加工され、葉や花弁には優れた薬効があることから園芸の世界ではハーブとして用いられます。

エルダーフラワーのエルダーとは、5世紀頃にドイツの西北部からイギリスへ渡ったと言われるゲルマン族が用いていたアングロ・サクソン語の「oeld(エルド)」という語源が基となっています。エルドとは炎と言う意味を表しており、セイヨウニワトコの枝から芯を抜き取り、ストロー状に加工したものを薪として用いていたことからこの名が付いたといわれています。

エルダーの木は春から夏の初めにかけて鈴なりの可憐なクリーム色の花を咲かせます。これをエルダーフラワーと呼び、その花からはふわりとマスカットのような上品な香りが漂います。秋にはエルダーベリーという赤紫色の実が実り、熟したものを収穫して料理に使用します。花や葉、果実を余すことなく使用出来るセイヨウニワトコは日本の環境で育てることは可能なのでしょうか？
そこで、今回は日本でのエルダーフラワーの育て方をご紹介します。

日本でのエルダーフラワーの育て方をご紹介する前に園芸初心者でもエルダーフラワーを育てることは可能なのかどうかを調べてみました。
エルダーフラワーは寒さに非常に強く、暑さにも通常の木々同様耐えることが出来ます。そのため、園芸初心者の方でも比較的育てやすい樹木と言えます。

エルダーフラワーは他の樹木に比べて育成のスピードが速く、長くても2年で成樹となります。エルダーフラワーの育て方ですが、まずエルダーフラワーの育ちやすい環境を用意しる必要があります。
エルダーフラワーは日が当たる場所や半日影を好みます。土壌は肥沃でも痩せすぎてもいけません。エルダーフラワーを育てる場合は、土壌を中性もしくはアルカリ性にし、乾燥させないように適度な水あげを心掛けましょう。
エルダーフラワーをエルダーベリーから育てる場合は4月・5月・9月・10月に種まきを行うと最適です。もし、挿し木で行う場合は3月から11月頃に行いましょう。

エルダーフラワーを立派に育てるには？

エルダーフラワーを立派な樹にするためには手入れを怠ってはいけません。特に日本の夏は高温多湿という特徴を持っているため、風通しが悪い場所にエルダーフラワーを植えてしまうと熱気がこもってしまい、エルダーフラワーが衰弱する危険性があります。そのため、落葉期である秋から冬の間に枝を剪定する必要があります。

エルダーフラワーはイエス・キリストの12使徒の1人であったユダが首をくくった樹木と言われており、さらに魔女の樹や悪魔の木など不吉な伝承もあります。反対にエルダーの木には妖精の母であるフルダが住んでおり、フルダが作る杖には悪を封じ込めるパワーが宿っていると言われています。有名な小説ハリーポッタに登場するニワトコの杖もエルダーフラワーの枝だと言われています。様々な伝説や伝承に登場するセイヨウニワトコは、日本の高温多湿という気候にたいへん弱いため、すくすくと成長させたい場合はきちんと管理して立派なエルダーフラワーを咲かせましょう。

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