紅茶のグレード・等級|紅茶とは
紅茶にも、コーヒーや日本茶、お酒にお米などと同じく、「グレード」や「等級」などの区分が存在します。
ただ、紅茶のグレードは、コーヒーや日本茶、お酒などとは大きく異なり、品質やクオリティなどを表すものではありません。
紅茶のグレードとは、茶葉の大きさや形状を区分するための「単位」であるため、「茶葉が大きいから高品質」「形が悪いから粗悪」といった意味では無いことを念頭に置いておきましょう。
さて、茶葉の大きさや形状を区分するために設けられた紅茶のグレードですが、現在7種類から8種類ほどの等級が用意されているのですが、これが国際的な統一規格ではないため、紅茶の産地や茶園、茶葉の加工場によって独自の基準を設けていることも多く、多少グレードの認識が異なるのが現状です。
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紅茶のグレードや等級の種類
紅茶のグレードは紅茶葉の大きさによって、大きく
- Whole Leaf (ホール・リーフ)
- Broken Leaf (ブロークン・リーフ)
- Fannings (ファニングス)
- Dust (ダスト)
の4つに分けられます。
ホール・リーフ
ホール・リーフとは、茶葉が切断されずに砕かれていない状態のことを指す等級のことであり、紅茶を淹れた後の茶葉をよく見てみると、丸ごとチャノキの葉っぱを使用したのかのようなキレイなかたちをしています。
ホール・リーフの代表的なグレードは、
・OP (オレンジ・ペコ)
・P (ペコ)
・S (スーチョン)
・PS (ペコ・スーチョン)
などが挙げられます。
ブロークン・リーフ
ブロークン・リーフとは、茶葉を切断もしくは砕いた状態のことを指す等級のことです。
この等級の難しいところは、産地や茶園、茶葉の加工場などによって区分が異なる点です。
ブロークン・リーフの代表的なグレードは、
・BOP (ブロークン・オレンジ・ペコ)
・BPS (ブロークン・ペコ・スーチョン)
などが挙げられます。
ファニングス
ファニングスとは、茶葉を切断または粉砕して粉状になった茶葉を指す等級のことです。
BOP下のメッシュの下の篩分けで集められた1mmほどの小さくて細かな茶葉「ファニングス」は、他の茶葉とは異なり、薄くて平らなかたちをしています。
ファニングスの代表的なグレードは、
・BOPF (ブロークン・オレンジ・ペコ・ファニングス)
・F (ファニングス)
などが挙げられます。
ダスト
ダストとは、ほこりや塵、ゴミなどを意味する言葉ですが、紅茶の世界では、茶葉の篩分けの際に一番下のメッシュを通り抜け、落ちてきた微細な粒状の茶葉のことを指す等級のことです。
ダストの代表的なグレードは、
・D (ダスト)
・DT (ダスト・ワン)
などが挙げられます。
紅茶のグレードで覚えておきたい「SFTGFOP」
これから紅茶の世界へと足を踏み入れようとお考えの方に是非とも覚えておいてもらいたい言葉があります。
それは「SFTGFOP」です。
「SFTGFOP」とは、紅茶の伝統的な製法として有名なオーソドックス製法で製造された紅茶の茶葉を購入する際にとても重要となる言葉であり、それぞれのアルファベットには紅茶の魅力を消費者に伝えるためのメッセージが込められています。
アルファベット | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
S | スペシャル | 特別な |
F | ファイン | 素晴らしい |
T | ティッピー | 芯芽(新芽) |
G | ゴールデン | 金色の |
F | フラワリー | 花の香り |
O | オレンジ | 橙色 |
P | ペコ | 産毛を持った |
例えば、「SFTGFOP-1」は「スペシャル・ファイン・ティッピー・ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコ・No.1」という意味になりますので、金色の芯芽 (芯芽)が多く、細やかなヨリと均一な大きさの特別素晴らしい茶葉であることが分かります。
では、「GBOP」と表示されている茶葉の場合はどうなるのでしょうか。「B」は「ブロークン・リーフ」という意味を表す言葉ですので、「ゴールデン・ブロークン・オレンジ・ペコ」となり、金色の芯芽 (新芽)を含む粒の細かい茶葉という意味になります。
今回は紅茶のグレードや等級についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
ご紹介させて頂いた紅茶のグレードは基本的に「オーソドックス製法」で製造された紅茶葉にのみ適応されている規格であり、茶葉の大きさが均一に仕上がるCTC製法にはCTC製法独自のグレードが存在しますので、そちらは追々ご紹介させて頂ければと思います。
これから紅茶の世界に飛び込もうとお考えの方は、茶葉の大きさを表す言葉と共に「SFTGFOP」の意味を覚えておくと、嗜好に合う紅茶葉を見つけやすくなりますので、この機会に合わせて覚えておきましょう。
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