抹茶の賞味期限と保存方法変色の原因｜抹茶の保管方法

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贈り物で抹茶を頂いたけどなかなか消費できず、賞味期限が切れないかと心配されている方や抹茶の新茶シーズンに大量購入したのは良いが、正しい保存や保管方法が分からないという方など、抹茶に関する疑問や悩みを抱えている方は意外と大勢います。

そこで、今回は抹茶の賞味期限と保存・保管方法、そして変色の原因と防ぎ方についてご説明します。

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抹茶をはじめ、煎茶や玉露、かぶせ茶に番茶など緑茶に属するお茶たちの賞味期限は、一律に決められておりません。そのため、メーカーによって賞味期限に大きな開きがあります。

 

賞味期限は、あくまで「おいしく食べられる期日表示」ですので、品質の劣化が始まる期日を表示している「消費期限」とは異なり、すぐに飲めなくなるわけではありませんので、ご安心ください。

 

ただし、保存や保管方法によっては、茶葉の劣化が著しい場合がございますので、緑茶の場合「賞味期限＝消費期限」と捉えた方が安全かつ安心だと考えられています。

 

また、賞味期限について「開封後も賞味期間以内ならば安心だ」とお考えの方も多いですが、賞味期限も消費期限も“未開封”の状態で適切な保存・保管方法を行った場合、おいしく食べることが可能な期間ということですので、開封後は速やかに食べるもしくは飲み切ることを推奨します。

 

煎茶や玉露などの茶葉の賞味期限の見極めるには、見た目・香り・味の3点を確認することで知ることができますが、茶葉ではなくパウダー状の抹茶は、どのように賞味期限を見極めれば良いのでしょうか。

 

抹茶の賞味期限を知る場合も、基本的には他の緑茶と同じく、見た目・香り・味の3点で確認することができます。
では、見極め方法をご紹介しましょう。

 

• 見た目

新鮮な抹茶は、上等なものほど鮮やかで美しい緑色をしています。

 

これは、覆下栽培によってクロロフィルの含有量が増加したことで生み出された色彩であり、特に高級な抹茶は、葦簀 (よしず)の上に藁を振りかける「本簀」を行うため、鮮やかさは格別です。

 

しかし、抹茶の美しい緑色は自然色ですので、時間経過と共に劣化し、赤っぽくなります。

 

購入もしくは頂いたときよりも色が薄くなっていたり、赤っぽくなっていると感じたら、飲むのを控えた方が良いでしょう。

 

• 香り

新鮮な抹茶は「覆い香」と呼ばれる抹茶特有の甘い香りがするのですが、劣化すると傷んだ香りに変化しますので、すぐに分かります。

 

• 味

抹茶は、苦みや渋みのなかに優しい甘みが感じられる緑茶なのですが、今まで味わったことの無いえぐみや変わった苦みを感じるなどいつもとは違った味がする場合、抹茶が傷んでいる可能性がありますので、速やかに飲用を止め、処分しましょう。

贈り物で頂いた抹茶や新茶シーズンにたくさん購入した抹茶を新鮮な状態で保存する場合、どのように保管したら良いのか悩む方も多いと思います。
緑茶の仲間である抹茶は、煎茶や玉露などと同じく、高温・多湿・光線・移り香にたいへん弱い性質を持っています。

 

しかし、抹茶は他の緑茶と比べると、変色変質が著しいので、保存および保管をする際は細心の注意が必要となります。

 

未開封のプルトップ缶詰に詰められた抹茶の場合、完全密閉されているため、多湿・光線・移り香による劣化の心配はいりませんが、高温対策は取られておりませんので、冷蔵庫もしくは風通しの良い冷暗所にて保管するようにしましょう。

 

ただし、1度でも開封してしまっている場合、移り香を防ぐため、しっかりフタを閉めて冷蔵庫で保管し、出来る限り早めに使い切ってしまうことをオススメします。

 

通常、緑茶は冷蔵・冷凍保存することはほとんどありませんが、茶葉の量が多すぎて短期間で消費することができない場合のみ、例外として長期間保存可能な冷蔵・冷凍保存することがあります。

 

どちらの方法で保存する場合も、封を開けずに保存するのが鉄則です。

 

冷蔵・冷凍保存していた茶葉を使用する際は、常温まで戻してから開封しましょう。

 

冷たい状態で開封してしまうと、結露によって茶葉が湿気ってしまい、劣化を早める原因となります。

 

袋詰めの抹茶の場合、未開封ならば風通しの良い冷暗所にて保管するようにし、開封後は密閉可能な中蓋のあるアルミ・ステンレス・銅・錫製の茶筒にて保管しましょう。

 

また、「大は小を兼ねる」という言葉がありますが、お茶の場合、そうはいきません。

 

大きな茶筒に少量の抹茶を入れてしまうと、空気と触れてしまうため、劣化を早める原因となります。
茶葉の鮮度を保つためには、茶葉の量に合ったサイズの茶筒を用意するようにしましょう。

緑茶随一の繊細さを誇る“抹茶”は、その鮮やかで美しい緑色は人の手が一切加わっていない天然色ですので、抹茶が古くなったり劣化してしまうと赤っぽく変色し、香りや味わいも落ちてしまいます。

 

現在、抹茶の変色・退色に関する主な原因として考えられているのは、「クロロフィル (葉緑素)」と「カテキン」の2つです。

 

• クロロフィル

抹茶の鮮やかな緑色は、覆下栽培によってクロロフィルの含有量が増加したことで生み出された色彩です。
しかし、クロロフィルは中央元素に「Mg (マグネシウム)」が配位しているポルフィリン骨格をしており、とても不安定な分子構造をしています。
そのため、熱や光によって葉緑素からマグネシウムが外れてしまうと退色を引き起こし、抹茶が変色する原因のひとつとなっています。

 

• カテキン

緑茶にはカテキン類が豊富に含まれているのですが、カテキンは空気に触れることで酸化が始まり、タンニンという渋味成分に変化し、茶色になります。

 

ですが、カテキンはビタミンCなどを添加することで完璧ではありませんが、酸化を防ぐことができるため、市販の緑茶飲料などには、カテキンの酸化を防ぐためにビタミンCなどが含有されています。

 

特にパウダー状の抹茶は、酸化・温度・湿度・光線などの影響を非常に受けやすいため、最近では包装する際に窒素ガスを封入し、空気に触れるのを防ぎ、低温で湿気の少ない冷暗所にて保管することを推奨しています。

 

もし、抹茶に興味を持たれた方は、空気・温度・湿度・光線・臭いの5つを完全に遮断することができる密閉容器もしくは環境を用意してから購入するように心掛けましょう。

 

 

 

今回は、お抹茶の賞味期限と保存・保管方法、また変色の原因と防ぎ方についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

 

抹茶ブームを巻き起こした高級アイスクリームブランド「Haagen-Dazs」でも、大人気のグリーンティーフレーバーのアイスクリームに使用されているカップには光を通さない工夫がなされています。

 

全世界から注目を集める抹茶は、現在日本でしか生産されていない緑茶ですので、日本人として恥ずかしくないよう、抹茶の正しい扱い方を身に付けておきましょう。

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