烏龍茶の種類｜烏龍茶の効果効能

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烏龍茶は緑茶や紅茶と同じツバキ科の常緑低木であるカメリアシネンシスという多年性の植物の葉を摘み取り、無発酵のものを緑茶、完全に発酵させたものを紅茶と呼びます。

 

烏龍茶は半発酵と呼ばれる製法で製造されており、そのとき生成される烏龍茶重合ポリフェノールには食事によって体内に摂取された脂質の吸収を抑え、体外へ排出させる働きがあることが明らかにされています。脂質の吸収を抑える効能を持つ烏龍茶ですが、烏龍茶というお茶の種類はありません。烏龍茶とは中国六大茶の1つ「青茶」に属するお茶だったのです。

 

青茶には烏龍茶以外にも様々な種類のお茶があり、今回は青茶の種類と特徴、そして烏龍茶に与えられている10段階の等級に関してご説明したいと思います。

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烏龍茶に使用される茶葉とは？

 

茶樹には150種類を超える品種が存在しますが、烏龍茶や緑茶に適した品種というのがあります。その品種はバラエティシネンシスという中国種です。日本で生産されている茶樹はほぼ中国種です。中国種の特徴は、枝が群がり生える灌木タイプで2mから3mほどの低木です。葉は短楕円をしており、表面が平らで滑らかな形状をしています。葉肉は繊維質で薄く、硬いのが特徴です。抽出エキスは薄く、繊細な香りが特徴です。中国種は、主に日本や中国をはじめ、トルコやイラン、南米などの地域で栽培されており、高温多湿で熱帯地域で成長する植物です。

 

 

 

烏龍茶の種類

 

烏龍茶が属する中国茶の1つ「青茶」の種類をご紹介したいと思います。
青茶とは半発酵製法で製造された茶葉の総称であり、その製法で製造される代表的なお茶が烏龍茶です。そのため、同じ製法で生産される鉄観音や黄金桂などは同じ青茶の仲間となります。青茶は無発酵の緑茶と完全発酵の紅茶の間ですので、製法や種類も豊富に存在します。そのため見た目も風味も香り全て異なるバリエーションが豊富なお茶として有名です。
今回は最もポピュラーな青茶である鉄観音・黄金桂・水仙・色種の特徴をご説明します。

 

 

鉄観音(てつかんかんのん)

福建省安渓県の西坪地域を中心に生産されているのが烏龍茶の代表と呼ばれる鉄観音です。
青茶の中でも最も古くから飲用されていますが、茶葉の生産量がわずか5％ほどのため、高級茶として扱われています。
鉄観音の茶葉は、1枚の葉をそのまま丸めて半球の粒状に仕上げられており、これは大陸系以外の地域では見られない特徴となっています。なぜこのような形状になるかと言いますと、布に茶葉を包み込み、巨大な団子を作ります。その団子をコロコロと転がすように揉むためこのような形状となります。この形状は同じく安渓県で生産されている黄金桂や水仙、色種といった様々な品種も鉄観音同様に製造されています。
鉄観音の特徴はふっくらとした豊かで柔らかく、まるで水蜜桃という桃のような香りがします。

 

 

黄金桂(おうごんけい)

こちらも福建省安渓県で生産されている種類の茶葉です。黄旦という品種から製造されており、ふわりと金木犀の香りが漂う烏龍茶です。極めて稀少性の高い茶葉です。発酵度合を低めに製造されるため、他の烏龍茶とは違い透き通るような黄金色をしています。清々しい香りが特徴の黄金桂は、金木犀の「桂」と黄旦の「黄」をとって命名された烏龍茶です。

 

 

水仙(すいせん)

?江(みんこう)という福建省の中心を流れる川を隔て、北部では?北水仙、南部では?南水仙と呼ばれる烏龍茶が製造されています。同じ水仙でも北と南では製造方法が異なるため、形状が全く異なります。水仙の風味や香りの特徴は、独特の甘い香気がします。水仙でお茶を淹れると際立ってくっきりと美しい赤褐色の水色が表れます。また、水仙は烏龍茶シェアの半数を占めており、最もポピュラーな烏龍茶の種類でもあります。

 

 

色種(しきしゅ)

福建省の安渓や?州地区を中心に製造されているのが色種です。色種は本山や梅占、そして福雲という品種の茶葉を絶妙に配合したブレンド烏龍茶です。とてもさっぱりとした清々しい香気が特徴です。色種はとても鉄観音と似ているので購入する際はご注意ください。
色種は水仙同様、烏龍茶シェアの半数ほどを占めるメジャーな烏龍茶の種類でもあります。

 

 

 

烏龍茶の等級とは？

 

等級とは階級(クラスまたはグレード)のことで烏龍茶には中国で定められた10段階に分かれており、等級によっては優級や極品など市場に出回らないものなども存在します。
等級を定める際、茶葉にはそれぞれアルファベットが振り分けられており、鉄観音ならば「K」、水仙ならば「Y」、烏龍ならば「L」となっています。

 

鉄観音や安渓産の色種、?北水仙は特級から9級の10段階で選別されており、?州産の色種と?南水仙は1級から9級の9段階で選別されます。
特級から4級までを優良品種としており、中間の5級は可もなく不可もない平均的な茶葉となります。6級や7級は「粗茶」と呼ばれ、主に水仙や色種を製造する仕上げ時に出る軽くて大きいサイズの茶葉がこの等級になります。
8級と9級はそれぞれ茎茶の上級と下級に分けられています。

 

 

 

烏龍茶の季節毎の呼び名と特徴

 

烏龍茶は四季によって春茶・夏茶・暑茶・秋茶と4つのグループに分けられます。
春茶と呼ばれる烏龍茶は4月から5月にかけて摘み取られる茶葉を使用しており、深いコクと豊かな香りが特徴です。
夏茶は6月から7月に摘み取られた茶葉を用いた烏龍茶です。舌に感じる渋みが特徴で、春茶とは違いあっさりとした淡泊な香りが印象的です。
8月に摘み取られる茶葉を用いた暑茶は、やや苦みが感じられるしつこくない淡泊な香りと味わいを持つお茶となります。9月に摘み取られる茶葉を使った秋茶は烏龍茶の中で最もあっさりとした味わいを持ち、爽やかで清々しい強めの香りが漂うお茶となります。

 

また、烏龍茶には黒烏龍茶という名称の烏龍茶が存在しますが、この「黒」というのは大手飲料メーカーのサントリーだけが使うことが出来る名称ですので、そのような烏龍茶の種類はございません。ですが、黒烏龍茶には通常の烏龍茶とは違い、烏龍茶重合ポリフェノールの含有量が多く、コッテリした脂っぽい食事を摂取した際に黒烏龍茶を飲用すると血液内の中性脂肪の上昇をおよそ20％抑制することが明らかにされています。また、脂肪の排出量も通常の2倍まで跳ね上がるので通常の烏龍茶よりも効果があります。ですが、摂取量を誤ると健康を害するので、摂取量は必ず守るようにしましょう。

 

摘み取られた茶葉の季節に応じて変化するので、1年を通して楽しめるのが烏龍茶の魅力ではないでしょうか。また、烏龍茶には鉄観音を使用した「安渓鉄観音」や水仙の最高級品を使用した「鳳凰単?(ほうおうたんそう)」などといった種類も販売されておりますので、様々な烏龍茶を飲用し、ご自身に合った烏龍茶を探してみてはいかがでしょうか。

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