緑茶がもつ血糖値への効果|緑茶の効能
皆さん、血糖値とはどういうものかご存知ですか?
血糖値とは、血液に含有されている「血糖」と呼ばれるブドウ糖のことを指しており、血液中に血糖がどのくらいの量含有されているのかを表したものです。
血糖値は食事を摂取した際に上昇します。その理由は、食事によって体内に摂り込まれた栄養素の1つである糖質を消化酵素によって分解され、ブドウ糖となり、小腸に運ばれ、吸収されます。そして、吸収されたブドウ糖は血管内に入り込み、血液の流れによって全身へ運ばれます。そのため、ブドウ糖は生きるために必要不可欠なエネルギー源となっています。
しかし、血液内のブドウ糖の量が多くなると生活習慣病の1つである糖尿病を誘発する可能性があります。
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緑茶による血糖値抑制効果について
現在日本国内では、国民の5人に1人は糖尿病またはその予備軍と言われています。
糖尿病とは、膵臓のランゲルハンス島のB細胞から分泌されているインスリンというホルモンが正常に機能せず、ブドウ糖が正常に使用されず、血糖値が常に高い状態のことです。
この状態をそのまま放置してしまうと身体に様々な影響が現れます。
糖尿病は主に4つのタイプに分けられます。
@T型糖尿病
膵臓の細胞が何らかの要因によって破壊され、インスリンを正常に分泌することが出来なくなる糖尿病です。主に子供や弱齢の方の発症が多い傾向にあります。
AU型糖尿病
インスリンの分泌量の減少及び働きが鈍くなった場合に引き起こる糖尿病です。
主に中高年の方々に多くみられる糖尿病だったのですが、近年では若年層の方々の発症も増加傾向にあります。
日本では、糖尿病を患う方のおよそ95%以上が、このU型糖尿病を患っていると言われています。
Bその他の糖尿病
遺伝子によるもの、または他の病や薬剤の影響によって引き起こる糖尿病がこのタイプに当てはまります。
C妊娠糖尿病
妊娠中に糖尿病になっていることを確認した、または糖尿病を発症したかのような糖代謝異常を発見した女性は妊娠糖尿病の可能性があります。
妊娠中は胎盤によって生成されるホルモンの影響によって、インスリンの働きが抑制されるため、正常にインスリンが機能しない場合があります。
妊娠する前に高血糖を指摘されたり、肥満、高齢妊娠、ご家族にU型糖尿病を患っている方がいらっしゃると妊娠糖尿病になりやすいと言われています。
日本人は他の人種と比べてインスリンの分泌が弱いと言われています。そのため、暴飲暴食や運動不足、肥満、過度なストレスなどの不摂生な生活や乱れた食生活を長期に渡り繰り返していると発病しやすくなります。
さらに、痩せていても内臓脂肪がたっぷり身についている方も糖尿病を発症する危険性があります。
糖尿病を予防または改善するためには、血糖値を正常な数値に保つ必要があります。
では、血糖値を正常に保つためにはどうしたら良いのでしょうか。
血糖値を正常に保つためには?
血糖値を正常に保つためには、まずご自身の血糖値を知る必要があります。
糖尿病の検査は血液検査の「HbA1c」「早朝空腹時血糖値」「75gOGTT」「随時血糖値」の4項目から測定されます。
糖尿病は、@早朝空腹時血糖値が126mg/dL以上A75gOGTTの2時間値が200mg/dL以上B随時血糖値が200mg/dL以上のいずれかであり、尚且つHbA1c(NGSP)が6.5%以上【HbA1c(JDS)が6.1%以上】の場合、糖尿病と診断されます。
では、血糖値を正常に保つためにはどのような対策を行えば良いのでしょうか。
近年日本だけではなく、世界各国で問題となっている糖尿病を予防及び改善するべく、血糖値を上昇させない研究が盛んに行われています。
その研究の中で、緑茶には血糖値を上昇させない作用があることが判明したのです。
また、緑茶や紅茶などに含有されているテアフラビンやカテキンには血液の循環を促進させる作用や代謝を促す効果があることも同時に明らかにされました。
さらにお茶には難消化デキストリンという食物繊維も含まれており、体内への糖の吸収を穏やかにすることから、お茶は血糖値を下げる作用ではなく、血糖値の急激な上昇を抑制させる働きがあることが分かったのです。
特に緑茶に含有されている「ポリサッカライド」という成分には、血糖値を降下させる作用があり、糖尿病の予防及び改善に効果的です。
血糖値を正常に保つ作用を持つ緑茶の優れた効能をご紹介!
緑茶にはカテキンや難消化デキストリン、ポリサッカライドなど血糖値に有効な成分が含まれています。
緑茶に含有されているカテキンには、糖質の消化及び吸収を遅延させる働きがあり、血糖木の急激な上昇を抑制出来ることを先ほどご紹介しましたが、なぜカテキンに血糖値の上昇を抑制させる作用があるのでしょうか。
アメリカのペンシルバニア州立大学では、エピガロカテキンガレート(通称:EGCG)がたっぷり含まれている緑茶をトウモロコシから作られたコーンスターチをマウスに与え、コーンスターチのみを与えられたマウスと比較しました。
その結果、コーンスターチと緑茶を与えたマウスの方が血糖値の上昇が低いことが分かったのです。
その理由は、αアミラーゼという唾液や膵臓で生成される酵素にはデンプンをマルトースとブドウ糖に分解する働きがあり、αアミラーゼの働きを緑茶に含まれるエピガロカテキンガレートによっておよそ34%も減らすことが判明しました。
その結果、αアミラーゼの働きがエピガロカテキンガレートによって妨げられたことによって、デンプンがブドウ糖に分解されず、血糖値の上昇が抑制されたことが明らかにされました。
この実験でマウスが摂取したエピガロカテキンガレートの量を人間に当てはめると緑茶1杯と半分に当たるそうです。
特に血糖値の降下に絶大な効果を持つ緑茶は、秋頃にチャノキから摘み取られる4番茶がオススメです。中でも「秋冬番茶」と呼ばれる緑茶にはポリサッカライドがたっぷり含有されているので、1日1リットル飲用することで血糖値を正常値に戻すことが出来ます。
しかし、ポリサッカライドは熱に弱いので、水出しで淹れることを推奨します。
他にも緑茶に含まれるエピガロカテキンガレートには、血糖値を上昇しにくくする作用以外にアルツハイマー型認知症の発症を抑制させる効能があることも同時に報告されています。
血糖値が気になる方やアルツハイマー型認知症を予防したいという方は、エピガロカテキンガレートがたっぷり含まれた緑茶を飲用し、健やかな老後を過ごしませんか。
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