緑茶と貧血｜緑茶の効果効能

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緑茶には、カテキンやカフェイン、テアニンに加え、豊富なビタミン類やミネラル類が含有されています。そのため、老化防止やストレス解消、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病の予防、新陳代謝の促進や疲労回復効果など美容と健康を維持することが出来る優れた効果や効能を有しています。

 

しかし、緑茶には鉄分の吸収を阻害するタンニンという成分が含まれており、貧血を誘発する可能性が示唆されています。

 

では、緑茶による貧血を誘発するメカニズムや鉄分を含む緑茶の存在などをご紹介したいと思います。

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貧血とは？

 

皆さんは、肩こりやめまい、朝の目覚めが悪いなどの症状が長きに渡って現れていませんか？
もし、これらの症状が長期間続いているようならば、貧血の可能性があります。特に女性は貧血になりやすい体質ですので、疲れやすくなった、動悸がする、息切れや立ちくらみなどといった症状が長く続く際は、信頼できるお医者さんで診てもらいましょう。

 

貧血とは、血液の量が不足すると思われがちですが、実際は酸素を供給するための赤血球が減少している状態のことを指します。
人間は酸素を体内に摂り込むと、血球の1つである赤血球の主成分であるヘモグロビンによって全身へ運ばれます。

 

※ヘモグロビンは鉄を含有する「ヘム」と呼ばれる色素と「グロビン」と呼ばれるタンパク質が結合した化合物です。主に赤血球に含有されており、主に酸素と結合し、体内の至る所に酸素を送り届ける役割を担っています。

 

しかし、体内が鉄不足に陥るとヘモグロビンの量が減るため、正常に酸素を供給することが出来なくなります。その結果、立ちくらみやめまい、息切れ、疲れやすくなりなどといった症状が現れるのです。

 

貧血には別の病から引き起こるものもあれば、出血によって引き起こるものもあり、様々な種類がありますが、最も多い貧血が「鉄欠乏性貧血」と言われています。
特に女性の貧血発症率は高く、およそ1割の方が貧血症状に悩んでいると言います。

 

 

 

貧血と鉄の関係性

 

女性が貧血になりやすい所以は、女性特有の月経や出産などをはじめ、過度なダイエットによるエネルギー不足や乱れた食生活などが挙げられます。

 

貧血にならないためには鉄の摂取が不可欠です。
日本の食事摂取基準では成人1日あたりおよそ10.5mgの鉄摂取が必須となっています。しかし、女性は月経が訪れた頃から1日におよそ12mg摂取しなければならず、妊娠後期から授乳期にかけては1日におよそ20mgの鉄摂取が必要となります。
人間は毎日23mg(1mg/日)の鉄が排出されており、大人の女性は毎月40mg失われていることになります

 

貧血にならないために必要なのが鉄の摂取です。
鉄は必須ミネラルの1つに含まれており、赤血球の製造に必要不可欠な成分です。
常に人間の体内に3gから4gほど存在しており、そのうちの70％が赤血球のヘモグロビンの一部として活躍しています。

 

鉄には肉や魚などの動物性食品に含まれている「ヘム鉄」と野菜や海藻、豆類などの植物性食品に含まれている「非ヘム鉄」の2種類存在します。

 

ヘム鉄と非ヘム鉄の違いは、体内への吸収率になります。食品によって体内に摂り込まれた鉄は小腸で吸収されるのですが、その吸収率はなんと8％と低く、吸収されにくいミネラルでもあります。鉄の吸収に関する実験報告書によると、肉や魚に含有されているヘム鉄の方が野菜などに含有されている非ヘム鉄と比べて吸収率が良いことが明らかにされました。
また、ビタミンCと共に摂取すると、さらに鉄の吸収率が向上することも判明しています。

 

では、ビタミンCをたっぷり含んでいる緑茶は、なぜ貧血を防ぐことが出来ないのでしょうか。

 

 

 

緑茶と貧血の関係性

 

緑茶には鉄の吸収を促進させるビタミンCが含有されていますが、その一方で渋み成分であるタンニンも含有されています。
冒頭でもご説明しましたが、タンニンには鉄の吸収を阻害する作用があります。

 

緑茶によって体内に摂り込まれたタンニンは鉄と結合しやすい性質を持っています。そのため、鉄をたっぷり含む食事を食べたとしても、緑茶に含まれるタンニンが鉄と結合してしまうため、小腸で鉄を吸収することが出来なくなります。
その結果、いくら鉄をたっぷり含む食事を摂取しても貧血が解消されないという悪循環を招く恐れが出てきます。

 

しかし、近年の研究によって、タンニンは体内で消化された鉄とは結合しないという研究発表もされており、さらに緑茶に含まれるビタミンCの作用によって鉄の吸収が促進されるという説も説かれています。
また、最近は貧血改善のために病院などで処方される鉄製剤などの薬剤はタンニンの影響をほぼ受けないと言われています。

 

 

 

貧血気味の方が緑茶を飲用する際の注意点とは？

 

緑茶にはタンニンが含まれており、鉄の吸収を阻害させる危険性が示唆されていますが、安全に飲用する方法もございます。

�@	食中及び食後1時間以内の緑茶摂取を控える。
�A	高濃度のカテキンを含む緑茶を過度に飲用しない。
�B	食中の緑茶飲用の際はクエン酸を豊富に含む食材と共に摂取すること。

�@は、先ほどからご説明している通り、食事によって摂り込まれた鉄の吸収を妨げることが無いようにという防衛です。
�Aは、高濃度のカテキンを含む緑茶や濃度の高い緑茶を飲用するとタンニンの成分であるカテキンの含有量が高くなるため、鉄の吸収を抑制させてしまう可能性があります。
飲用の際は、ぬるま湯で淹れた薄めの緑茶を飲用しましょう。
�Bは、クエン酸による鉄とタンニンの結合を妨げる性質を利用したものです。緑茶に梅干しを加えたり、お酢を使用した料理を摂取すると効果的です。

 

ここで1つ付け加えますと、非ヘム鉄はポリフェノールやフィチン酸、リン酸カルシウムなどによって吸収を阻害されるため、貧血の症状でお悩みの方は参考にして頂きたいと思います。

 

貧血の方は鉄の摂取を積極的に行うかと思います。しかし、血液は鉄だけで構成されているわけではなく、タンパク質やビタミン類、ミネラル類などによって生成されています。
そのため、食生活を改善しつつ、鉄やビタミンCがたっぷり含まれた食材を使った料理を摂取することこそが貧血を改善させる近道となります。
また、緑茶の中にもほうじ茶や番茶、玄米茶などは鉄を含んでいるため、貧血解消にオススメです。
是非、貧血にお悩みの方の参考になればと思います。

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