はと麦茶の効果効能

はと麦とは、はと麦茶と麦茶の違い

夏の定番ドリンクといえば、甘酒や麦茶などが挙げられますが、もうひとつ忘れてはならない飲み物があります。
それは“はと麦茶”です。

はと麦茶とは、麦茶のようなこんがりと焦げたような香りと爽やかな喉越しを持つお茶として、古くから麦茶と共に愛飲されている健康茶です。
はと麦茶には、たんぱく質・ビタミンB1・ビタミンB2・ナイアシン・カリウム・鉄分・コイクセレノイド・食物繊維など様々な栄養成分が豊富に含まれており、身体の健康と美容維持に効果的な飲み物と言われています。

そのため、今では大手飲料メーカーより販売されている健康と美容サポートドリンク「爽健美茶」や「十六茶」などのブレント茶の原材料としても用いられており、幅広い世代の健康志向の方々を中心に愛されています。
さて、健康や美容維持に効果的な飲み物として古くから親しまれているはと麦茶ですが、はと麦茶の原材料であるはと麦とはどのような植物なのでしょうか。

今回は、はと麦とはどのような植物なのか、そして、はと麦茶と共に夏の定番として愛飲されている麦茶との違いなどについてご説明します。

はと麦茶の原材料となる「はと麦」は、熱帯アジアを原産とするイネ科の多年草“ジュズダマ”の変種であり、粳性のデンプン質のジュズダマに対し、はと麦は糯性のデンプンを含んでいます。

はと麦の原産地は、中国南部からインドシナ半島であり、奈良時代または江戸時代の頃に中国を経由して伝播したと考えられておりますが、土佐出身の植物分類学者・牧野富太郎氏によると形態的・生態的に朝鮮半島原産のものにたいへん類似しており、DNA分析を行った結果、日本で栽培されているはと麦と韓国在来種の違いは、ほとんどなく、中国経由ではなく、朝鮮半島経由で伝播した可能性が高いと言われています。

現在、はと麦は、青森県・岩手県・富山県・栃木県・広島県・福岡県などを中心に栽培が行われておりますが、市場に出回っているはと麦の多くが、タイ産のものであり、国内産のものはたいへん稀少となっています。

日本の夏に欠かせないはと麦茶と麦茶は、どちらも同じイネ科の植物であるため、混同されがちですが、はと麦茶の原材料である「はと麦」は、イネ科ジュズダマ属に属する穀物であり、麦茶の原材料である「大麦」は、イネ科オオムギ属に属する穀物ですので、全く異なります。

また、はと麦は系統分類学上、キビ亜科・ウシクサ連に属しており、イチゴツナギ亜科の狭義である麦類よりも、トウモロコシやススキに近いとされています。

はと麦という名は、明治時代以降に付いた名称であり、殻を剥いた子実が“鳩”に似ているからとも、鳩が好んで食べていた穀物など、その由来は様々です。

はと麦茶も麦茶も穀物を焙煎して作られておりますので、どちらもこんがりと焦げたような香りとサッパリとした味わいが愉しめるお茶となっています。

ただ、はと麦茶と麦茶では、得られる効果や効能に若干の違いがあり、はと麦茶は女性に優しい健康茶となっています。

では、それぞれのお茶から得られる効果や効能をご紹介しましょう。

はと麦茶

・むくみ解消
・デトックス効果
・美肌効果
・ニキビや吹き出物、アトピー性皮膚炎などの症状改善
・胃の保護
・花粉症などのアレルギー諸症状の発症予防
・慢性気管支炎の緩和　など

麦茶

・発汗によって失われるミネラル分の補給
・美肌効果
・胃粘膜の保護
・血液サラサラ効果
・生活習慣病の予防
・虫歯予防　など

なお、はと麦茶も麦茶も共通して身体を冷やす作用がありますので、1度にたくさん飲んでしまうと、内臓が冷えてしまいますので、喉が渇いたときは、コップ1杯を30分おきに飲用するようにしましょう。

また、どちらも茶葉にたんぱく質を含んでおりますので、他のお茶と比べると傷みやすいという性質を持っています。淹れたらその日のうちに飲み切ってしまう、もしくは、粗熱を素早く取り除き、冷蔵庫で保管するようにしましょう。保存期間は最大で2日、美味しく飲みたい場合は1日以内に飲み切るようにしましょう。

保存する際は、煮沸消毒を行ったガラス製の容器を用いると雑菌の繁殖を抑制させることができますので、1つ購入しておくとたいへん便利です。

今回は、はと麦とは何か、はと麦茶と麦茶にはどのような違いがあるのかについてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

はと麦茶と麦茶の違いについては、「麦茶はと麦茶ほうじ茶の違い」にて、より詳細な違いをご紹介させて頂いております。是非、ご確認頂けますと幸いです。

スポンサーリンク