プーアル茶の種類｜生茶と熟茶の違い｜プーアル茶の効果効能

プーアル茶には生茶と熟茶の2タイプ存在しますが、皆さんはこの2つの茶葉の違いをご存知ですか。

私たちが普段飲んでいるプーアル茶の多くが熟茶です。
熟茶はティーバッグや散茶と呼ばれる茶葉がバラバラになった状態で販売されていることが多く、誰でも気軽にプーアル茶を飲むことができます。
生茶の場合、必ず円盤状やブロック状に固められた状態で販売されているため、プーアル茶の生茶を飲む際は茶葉を崩す特別な道具が必要となります。

以前、生茶と熟茶の製法に関する違いをご説明させて頂きましたが、今回は製法以外の味や香り、水色などについてそれぞれの特徴をご紹介したいと思います。

プーアル茶には、生茶・熟茶の他にもう1つ半熟茶というタイプの茶葉があります。
今回はそれぞれの茶葉の特徴を分かりやすく解説してゆきたいと思います。

生茶

プーアル茶の原点とも言われる「生茶」は、茶葉コレクターや投資家たちが血眼になって蒐集している茶葉の1つです。
プーアル茶は熟成させた年数によって価値が上がってゆくため、中国の政策の際に台湾に持ち込まれた生茶はビンテージ品として高値で取り引きされています。

プーアル茶の生茶は、緑茶と同じくフレッシュな茶葉を使用しているのですが、保存年数によって茶葉の色彩が徐々に茶色へと褐変してゆきます。
生茶の茶葉は、5年ほどで黄色になり、10年を超すと茶色へと変色します。

プーアル茶の生茶は必ず緊圧茶というかたちにして販売されています。
寝かせずに飲んでも十分においしいのですが、長い時間眠らせば眠らせるほどおいしくなるという不思議な性質を持っているので、数十年間眠らせたプーアル茶の生茶は陳年物などと呼ばれ、珍重されています。

熟茶

古い歴史を持つ生茶とは違い、熟茶は中華民国が成立し、大躍進政策と文化大革命の際に誕生した比較的新しいお茶です。
プーアル茶は黒茶の1つなのですが、プーアル茶以外の黒茶は既に人為的に微生物を茶葉へ住みつかせる渥堆を行っていたのですが、まだこの工程を行ったことの無かったプーアル茶に渥堆の工程を取り入れたところ、新たなプーアル茶「熟茶」が誕生したのです。
初めてプーアル茶の熟茶は販売されたのが1973年のことで、1976年頃には茶号が制定され、数多くの銘作レシピが誕生しました。

熟茶は湖南省で既に行われていた茯碾茶などを参考に作られたお茶で、生茶として完成したプーアル茶にカビを住まわせ、発酵させることで急速に熟成を行います。
そのため、今まで20年以上かかって完全発酵させていたプーアル茶の製造が短期間で行えるようになり、茶葉の色彩も年代物の生茶のような黒や茶色となっています。

半熟茶

プーアル茶の熟茶の1つに半熟茶があります。
半熟茶とは、浅めに仕上げた熟茶のことで、日本ではほぼ見かける機会がありません。
半熟茶は熟成度合を軽めに仕上げることで、茶葉本来の香りや味わいを活かす目的で作られており、野生茶葉や高級茶葉を用いてプーアル茶を作る際に用いられる製法です。
熟茶との違いは、軽めの熟成のため、茶葉のかたちが残っており、生茶に似た風味をもっています。
ですが、半熟茶も熟茶や生茶同様、作り手によって風味が異なりますので、とてもバラエティーに富んだお茶となっています。
また、半熟茶は作りたてよりも半年から1年ほど寝かせた方が美味しくなると言われており、生茶と熟茶の丁度間のようなお茶となっています。

今回はプーアル茶の生茶・熟茶・半熟茶の違いについてご説明させて頂きました。
次回は生茶と熟茶の水色や香り、味わいなどの違いについて詳しく説明して行きたいと思います。

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