麦茶とは｜麦茶の効果効能

夏の定番飲料の麦茶とはどんなお茶なのかをご紹介！

夏といえば「麦茶」ですよね！麦茶とは、夏の季語として俳句や短歌などでも使用されるほど緑茶と並ぶほど日本人に愛飲されているお茶の1つです。

日本では平安時代頃から現在の麦茶のルーツにあたる「麦こがし」という大麦を水気が無くなるまで炒り、粉状にしたものに砂糖を混ぜてお湯で溶いたものを召し上がっていました。1185年に源頼朝が鎌倉に幕府を開いた頃には現在の麦茶にとてもよく似た麦湯と呼ばれる飲料が多くの戦国武将から愛飲されるようになり、戦のさなかの陣屋内に必ず持ち寄る飲料だったと言われています。
江戸時代後期頃になると今まで貴族の飲み物として存在していた麦湯が一般市民の間でも気軽に楽しめるようになり、街のあちらこちらに現在でいう喫茶店にあたる「麦湯屋」と呼ばれる屋台が次々に誕生し、そのこんがりとした香ばしい香りとサッパリとした風味で多くの人々を魅了し、大盛況だったと言われています。

麦茶とは、緑茶と同様に古くから日本人の心と身体の渇きを潤し、現在でも昔と変わらず多くの日本人に愛飲されているお茶飲料の1つとなっています。では、古くから大勢の日本人を虜にしてきた麦茶とはいったいどのような原料から製造されているのでしょうか。

古くから日本人の渇きを潤してきた麦茶ですが、どのような材料から製造されているかご紹介したいと思います。

麦茶とは、大麦を炒って水分を蒸発させて作られています。ですので、新鮮な大麦さえあれば誰でも簡単にオリジナルの麦茶を作ることが可能です。

麦茶の原材料となる大麦には様々な種類がありますが、麦茶の原材料となる大麦は「六条大麦」と呼ばれるもので麦の穂の実が6列になっている品種を使用します。六条大麦は粒が小さいのが特徴で主に麦茶の原材料として用いられます。六条大麦は主に茨城県や富山県などで生産されていますが、六条大麦の生産量日本1を誇っているのは福井県です。

六条大麦よりも麦の穂の実が大きく、2列になっている種類の大麦を「二条大麦」と呼び、こちらは主にビールや焼酎の原料に使用されます。

六条大麦や二条大麦以外にも麦味噌や麦ごはんなどに使用される「裸大麦」やイネ科の多年草でジュズダマの変異種である「はと麦」を使用した麦茶も定評があり、六条大麦を使用した麦茶と並ぶ勢いでじわじわと人気を集めています。

麦茶が日本人から愛される所以

麦茶とは、平安時代よりずっと日本人の心と身体を潤してきたお茶です。麦茶の原料となる大麦は1万3千年前のチグリスユーフラテス川やインダス川流域で発祥した古代文明で既に栽培されていたことは分かっており、日本でも2500年前には既に大麦の栽培を行っていたことが明らかにされています。また、麦茶は緑茶が一般的に飲まれるようになる遥か前から貴族や武将の間で飲用されていたことも明らかにされています。
また、明治維新によって新たな時代になっても東京都の上野や浅草、両国などの下町と呼ばれる地域では夕方から深夜にかけて「むぎゆ」と書かれた行灯が通り照らし、そこに住む人々の憩いの場として世代を通して親しまれていました。現在でもその名残として冷蔵庫の中に入っているのではないでしょうか。

麦茶とは日本で生きる人々の生活に欠かせない大切な飲料として古くから重宝されてきました。麦茶には渇きを潤すだけではなく、家族や友人、恋人と親睦を深めるために必要なアイテムとも言えます。
これから先、麦茶が美味しい季節がやってきます。是非、麦茶を飲んで心と身体を癒し、親しい方々と親睦を深めてみませんか？

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