麦茶を手作り焙煎する方法|麦茶の効果効能
大麦を焙煎してオリジナル麦茶を手作りしませんか?
冬は身体がポカポカ温まるほうじ茶を飲み、夏は火照った身体を冷やす麦茶を飲むのが日本ならではの季節の楽しみ方です。
特に夏の風物詩である麦茶は大麦の乾燥から焙煎に至るまで1から行い、オリジナルの麦茶を手作りする方々もいらっしゃいます。コーヒーも同様ですが、ご自身で焙煎を行うことで自分好みの麦茶やコーヒーを作ることが出来ます。
そこで、今回は1から始める手作り麦茶のレシピをご紹介したいと思います。
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5つの焙煎方法
手作り麦茶を作る前に麦の種類や焙煎方法をご紹介
手作り麦茶を作る前に、麦茶の原材料となる麦の種類及び焙煎方法をご紹介します。
麦には様々な種類があることを以前ご紹介しましたが、もう1度ご説明させて頂きます。
麦には、燕麦・大麦・ライ麦といった様々な種類があります。豊富にある麦の中でも麦茶に最も適しているのが大麦です。
大麦は二条大麦と六条大麦の2つに分けられ、二条大麦を使用した麦茶は甘みがあり、反対に六条大麦を使用した麦茶はあっさりとした爽やかな飲料となります。そのため、二条大麦は主にビールや焼酎などに用いられるため、ビール麦と呼ばれています。
麦茶の原料となる六条大麦には裸麦と皮麦と呼ばれる2つの品種があり、裸麦とは穂が熟した際に麦の粒を覆っている籾殻が剥がれやすい品種のことを指します。一方、皮麦は籾殻が剥がれにくい品種を指します。一般的な麦茶には皮麦が使用されることが多い傾向にあります。
手作りで麦茶を作るならば、麦茶専用の大麦を購入しましょう。麦茶を作る工程に焙煎があるのですが、その際大麦に含まれているタンパク質が独特の香りを漂わせます。ですので、麦茶専用のタンパク質が多く含有されている大麦を購入することをオススメします。また、焙煎の際に麦同士にムラが生じないよう、粒の大きさ及び水分量が均一のものを選択するようにしましょう。
麦茶の焙煎方法ですが、主に「砂入り焙煎・フレク炒り焙煎・カタ炒り焙煎・アルファ化焙煎・炭火焙煎」の5つが挙げられます。
砂入り焙煎
砂入り焙煎とは、昔ながらの製法で最も人気の高い焙煎方法です。ややムラが出来やすい部分はありますが、大麦の濃淡によって香ばしさや甘みが変化します。そのため、麦茶の中で最も香りと風味のバランスが良い最高の麦茶が完成します。
フレク炒り焙煎
フレク炒り焙煎は砂入り焙煎から派生した新しい焙煎方法です。砂を用いて大麦を焙煎する砂入りとは違い、熱風を使用して焙煎する方法がフレク炒り焙煎となります。
カタ炒り焙煎
低温で大麦をじっくり撹拌させながら焙煎を行う方法です。時間をかけて焙煎するため、ムラのない綺麗な麦茶が完成します。また、フレクや砂入り焙煎では大麦がはじけてしまいますが、カタ炒り焙煎では低温でじっくり焙煎するため、膨化することなく麦本来の旨味をギュッと閉じ込めることが出来ます。カタ炒り焙煎の麦茶は沸騰したお湯で淹れるとたいへん良い香りがします。また、カタ炒り焙煎の麦を挽いて水出し麦茶として利用することも可能です。
アルファ化焙煎
この焙煎方法はやや変わっており、大麦を焙煎前に1度蒸し、乾燥させた後に焙煎を行います。そのため、麦茶を淹れる際に大麦の栄養素が抽出されやすくなり、栄養面に特化した麦茶となります。しかし、1度蒸してしまっているため麦茶の香ばしい香気が弱くなってしまうという欠点があります。
炭火焙煎
カタ炒り焙煎と近い焙煎方法ですが、こちらは炭の遠赤外線効果を用いた長時間焙煎となります。炭の熱によって大麦の内部まで焙煎出来るのが特徴でもあります。深煎りしても大麦の苦みが現れず、非常にまろらかで飲みやすい麦茶となります。麦茶の抽出時間に優れており、水出しならば20分で濃い麦茶を淹れることが出来ます。また、香ばしい香りがするのも特徴の1つです。
手作りの麦茶を作る際はこういった焙煎機を使用することはありませんが、美味しい麦茶を購入する際の1つの目安として覚えておくと良いでしょう。
手作り麦茶の作り方を大公開!
では、麦茶に使用する大麦の種類や様々な焙煎が分かったところでオリジナルの麦茶を手作りして行きましょう!
材料
・煎っていない大麦 | 30g |
・水 | 1リットル |
調理器具
・新聞紙またはザル
・大きいサイズのフライパン
作り方
@ | 購入もしくは収穫した大麦を綺麗に洗浄します。購入した大麦も目に見えないゴミや泥などが付着している可能性があるので、麦茶を手作りする前に綺麗に洗いましょう。その際、プカプカと大麦の籾殻が浮いてきたら捨てましょう。 |
---|---|
A | 新聞紙またはザル、どちらも無い場合は茣蓙(ござ)に大麦が重ならないように広げ、乾燥させます。天日干し・陰干しどちらでも構いません。 |
B | 大麦が乾いたら、いよいよ焙煎になります。フライパンに大麦が軽く重なるように投入し、中火で炒めてゆきます。熱せられた大麦からパチパチと弾けた音がなり、モクモクと煙が上がります。徐々に色が茶色へと変化してゆくので、香ばしい香りが漂ってくるまで低温でじっくり炒めます。 |
C | 10分ほどで香ばしい香りが漂ってきますので、水1リットルをフライパンに注ぎ、10分ほど煮ます。大麦30gに対し水1リットルがベストです。 |
D | 大麦を10分ほど煮詰めたら、火を止めて布巾などを用いて濾してゆきます。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やして完成です。 |
手作りで麦茶を作る場合は、皮麦の方が香ばしくなるためお勧めです。また、焙煎を行う際、大麦を焦がさないようにしましょう。手作りした麦茶は市販で販売されている麦茶に比べて焙煎したてなので、より一層香ばしく爽やかな甘みの麦茶となります。今年の夏は手作り麦茶で暑い夏を満喫してみてはいかがでしょうか。
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