水出し麦茶の効能｜麦茶の効果

水出し麦茶と煮出し麦茶の違いについて

麦茶は古くから日本国内で愛飲されているお茶ですが、昔は誰でも気軽に楽しめる飲料ではありませんでした。麦茶の原材料である大麦は日本最古の文明と言われる縄文時代の頃から栽培されており、平安時代には貴族を中心に広まり、江戸時代に入ると庶民も気軽に麦茶を楽しめるようになったのです。そして、明治に入ると下町と呼ばれる上野や浅草などでは行灯の温かい明かりに導かれ、麦茶を提供してくれる屋台へ立ち寄るのが当時の人々の楽しみでもありました。

現在では、スーパーやデパート、さらにはコンビニエンスストアなどでペットボトル飲料として販売されるようになり、いつでもどこでも美味しい麦茶を飲むことが出来るようになりました。また、今ではポピュラーな商品となっていますが、水出しの麦茶ティーバッグも販売されています。水出しの麦茶ティーバッグは1965年頃です。当時は大きなヤカンに水出しの麦茶ティーバックを入れてコトコトと煮出す光景がとても懐かしく感じます。

今では煮出し専用と水出し専用の麦茶ティーバッグが販売されていますが、どちらのが健康や美容に優れた効果や効能を発揮するのでしょうか。

麦茶の主な原料は「六条大麦」ですが、はと麦や裸大麦を使用した麦茶も販売されています。一般的な麦茶という飲み物は大麦を香ばしく煎り、お湯で煮出して作られます。
煮出した右茶は煮沸による殺菌効果が得られることと麦茶特有のこんがりとした香ばしい香気が強く薫るため、リラックス効果を得ることが出来るという利点があります。しかし、手間がかかるうえ、冷ますのに長時間かかることから現在ではあまり見かけません。
水出しによる麦茶はお水を入れたティーポットに麦茶のティーバッグを入れるだけなので誰でも簡単に作ることが出来ます。また、時間をかけて冷ます必要が無いのが利点でもあります。しかし、水出しで麦茶を作ると麦茶独特の香ばしい香りが弱く、煮沸していないため、殺菌することが出来ません。
では、煮出しと水出しによる麦茶の効能に関する違いはあるのでしょうか。

煮出し麦茶と水出し麦茶の効能の違いとは？

煮出しと水出しによる麦茶の効能には違いがあるのでしょうか。
実はどちらで麦茶を淹れても効果や効能に大差はありません。しかし、麦茶の香気成分に含まれるピラジンと呼ばれる成分は熱を加えることによって効果が高まるという結果が報告されています。
ピラジンとは麦茶特有の香ばしく薫る香気に含まれる成分です。ピラジンの正式名称は「アルキルピラジン」と言い、血液の流れをスムーズにさせる効能があります。現在日本人がかかる三大疾病として癌・脳卒中・心筋梗塞が挙げられます。その中の脳卒中と心筋梗塞は不摂生な生活や乱れた食生活、そしてストレスなどによって引き起こる病と言われており、麦茶の香気成分であるピラジンには抗酸化効果を有する物質の生成に携わる命ラード反応と一緒に生成される物質ということが分かり、血液の流れをスムーズにさせる効能があることが判明したのです。また、麦茶に含有されているGABAという成分には腎機能を正常に保ち、血圧の上昇を促す要因となる塩分を体外へ排出する効能を有しています。
水出し麦茶にも勿論ピラジンは含有されていますが、煮出しよりも香りが弱い分やや劣ります。ですが、煮出しと同様の効果を水出しでも得られる方法があるので、ご紹介したいと思います。

水出し麦茶でも煮出し麦茶同様の効果を得るための工夫とは？

水出し麦茶で煮出し麦茶と同様の効能を得るためには、麦茶のティーバッグにお湯をひたひたになるまで注ぎます。そして1分から1分30秒ほどそのまま放置します。そして、ティーポットへお湯と共に麦茶のティーバッグを投入し、1リットルの水を注ぎます。その後、1時間ほど常温で放置し、麦茶のティーバッグを取り出します。あとは冷蔵庫に入れて保管するだけで煮出した麦茶に近い水出し麦茶の完成となります。

水出し麦茶の魅力は手軽に淹れることが出来るという点です。効能に関して言うと、煮出しの麦茶の方がやや優勢と思われがちですが、水出し麦茶も淹れ方次第では同様の効果や効能を得ることが出来ます。
麦茶の優れた効果や効能は煮出しも水出しも大差はありませんので、機会がありましたら、是非1度水出しで煮出しのような淹れ方を体験してみるのも良いかもしれませんね。

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